アルトピアでは換気・通風による住宅環境改善を目指し、創業以来研究と製品開発を続けてきました。そして1995年に業界初の「撹拌送風技術(1モーター×1ファンによる周囲数方向への同時送風に関する技術)」の製品化に成功。以来、換気機能を100%発揮させるためのサーキュレーション(循環・通風)技術の確立・応用にまい進しています。
アルトピアの床下用換気システムは、上記のようなコダワリを満載し、大学研究機関との共同研究を経て、技術とデータに裏付けされた効果・効用、そして優れたコストパフォーマンスを高いレベルで両立。新築時からの湿害予防と、既築住宅におけるリフォーム対策の両方で、広く活用されています。
撹拌送風
アルトピアが開発した撹拌送風システムは、1つのモーター・ファンの組み合わせで、周囲数方向(2~8方向など)への同時撹拌送風をおこないます(各種特許・実用新案登録済)。(製品型式:MS-211, XS-500, ACF-555, ACF-545, ACF-505)
従来のボリュート流路に関する常識を打ち破ったまったく新しい流路形成技術は、各方面から高い評価を頂戴しました。特に上下の高さがなく、水平方向が広い床下のような空間での送風手段として有効であり、床下・小屋裏用の送風機器等へ広く応用されています。シンプルな構成は低コストであるほか、機械的な故障発生率の低減にも貢献。製品出荷総数(累計)50万台以上の実績で、床下の湿害防止・抑制などにご活用いただいています。
撹拌送風+ダクト換気【NEW】・・・空気をかき混ぜながら換気する
次世代の床下・小屋裏用通風換気システムとして、アルトピアではサーキュレーション効果に換気機能をプラスした「撹拌+換気ユニット」を新開発いたしました(特許)。(製品型式:MS-301, YK-301, WS-301)
独自の2階層ケーシングにより、アルトピア定番の撹拌送風(周囲数方向への同時送風)と、ダクトによる換気(排気)を1つのモーター・ファンで実現します。これにより、たとえば20坪程度の広さの床下へ従来3~5台程度設置されていた換気関連機器を、ほぼ1台で対応できるようになりました。工事費用等のイニシャルコストと、使用時の電気代を大幅に節減可能にし、新たな高効率換気のカテゴリーを創造いたします。
床下環境の調査・研究と製品の効果検証
アルトピアでは長期にわたり大学研究機関との共同研究を実施し、現代住宅における床下環境の実態調査や、製品使用時の湿害予防効果等の検証をおこないました。(左図は、床下における換気・送風機器設置運転時の通風状態を示すCFD解析です)
床下温熱環境の実態・特徴を知らずして、最適な湿害予防システムの開発はできません。アルトピアでは床下高湿化のメカニズムを研究・解明した上で、様々な検証データに基づき製品開発しています。必要最小限の設置台数で最適な湿害抑制効果を発揮できる理由がここにあります。
福岡県筑紫野市における床下中央部相対湿度の月別時間累積率を示すグラフです(ベタ基礎+換気口有り)。床下の高湿化には、工法や部位、季節性などの様々な要素が影響しています。
※相対湿度の時間累積率とは、その期間における相対湿度の出現率を示します。
長野市における8月の床下平均相対湿度の分布図です(ベタ基礎・基礎換気口有り)。相対湿度は床下中央部付近が高く、外周部ではやや低いことがわかります。
アルトピア床下用換気システムの役割
従来のいわゆる床下換気扇は、「北側の床下換気口へ設置し、排気することで南側から乾いた外気を床下へ導入する」という考え方に基づいています。これは床下の湿度が北高南低である、という漠然とした経験則によるものでした。アルトピアはこのような考え方と決別し、長期間の床下実態調査に基づく理論的な製品構成を展開。ターゲットエリアを業界で唯一、もっとも低温高湿な「床下中央部付近」へシフトし、最少台数で最大の効果を上げる高効率換気システムをご提案しています。
従来は床下の自然通風効果を完全否定することで機械換気の有効性を提唱していました。床下全体を湿気の多い場所と曖昧に捉え、すべてを機械換気でカバーしようとしたため、設置台数が多くなり、過剰な風量(パワー)に頼るしくみとなっていました。風量の多くは肝心な床下中央部に作用していない場合も多く(ショートカット現象など)、換気効率の悪い一面がありました。
床下外周部は換気口や基礎パッキンによる自然通風が有効に作用するため、機械換気のターゲットは低温高湿エリアである床下中央部のみとなります。したがって換気風量も必要最小限確保されればよく、省エネに貢献できます。アルトピアではさらに独自の撹拌機能を付加することで、床下中央部に強制的な通風をおこし、高湿エリアの木材乾燥をさらに促進させています。
床下中央部の換気通風を促進することで、次のような効果が期待できます。
①床下の低温化が緩和され、相対湿度が低減する
②床下の強制通風作用により、結露のリスクが低減する
③木材含水率(含まれる水分の割合)が低下し、カビやシロアリの繁殖条件も低減する
④床下構造木材の乾燥が促進され、腐朽劣化を抑制する(住宅長寿命化の促進)
⑤室内のダニなど、湿気を好む害虫の繁殖条件が低減する
健康的で丈夫な住まいを長持ちさせるために、アルトピアの床下用換気システムを、ぜひご活用ください。
採用事例
アルトピアの床下用撹拌・換気システムは、新築・既築を問わず、様々な工法の住宅へ広く採用されています。
【新築物件への設置例】
大切な資産である住宅を長く大切に維持するためには、床下の環境悪化を未然に防ぐことが重要です。日本は湿気の多い国。新築時にアルトピアの床下用換気システムを導入されるビルダー様・お客様が増えています。
【既築住宅への設置例】
防湿への配慮を十分におこなっても、立地条件や間取り・構造によって、床下の湿害が避けられないケースが多数見受けられます。アルトピアの床下用換気システムは、そのような現場へ多く設置され、湿害抑制に大きな効果を発揮しています。